パレスチナ自治区じちくヨルダン川西岸がわせいがん（West Bank）で21日にち、イスラエル兵へいがユダヤ教きょうに改宗かいしゅうしたパレスチナ人じんを射殺しゃさつした。西岸せいがんの町まちヘブロン（Hebron）のユダヤ人じんコミュニティーの広報担当者こうほうたんとうしゃノーム・アーノン（Noam Arnon）氏しが明あきらかにした。

　アーノン氏しは現地げんちメディア「アルーツ・シェバ」に対たいし、「痛いたましいことにけさ、（ユダヤ教きょうへの）改宗者かいしゅうしゃのダビド・ベン・アブラハム氏し（62）の人生じんせいが終おわった」と語かたった。

　アブラハム氏しは2020年ねんにユダヤ教きょうに改宗かいしゅうした。アーノン氏しとは友人同士ゆうじんどうしだったという。

　アブラハム氏しは、ヘブロンとエルサレム（Jerusalem）の間あいだにあるエラザール（Elazar）交差点こうさてんで兵士へいしに不審者ふしんしゃと判断はんだんされて撃うたれ、その傷きずが原因げんいんで死亡しぼうしたという。

　一方いっぽう、イスラエル軍ぐんは「兵士へいしはエラザール交差点こうさてんで不審ふしんなパレスチナ人じんに発砲はっぽうした」「パレスチナ人じんはその傷きずが元もとで死亡しぼうした」と述のべたが、パレスチナ人じんの身元みもとは明あきらかにしなかった。

　AFPはイスラエル軍ぐんにコメントを求もとめたが、現時点げんじてんで回答かいとうは得えられていない。

　アブラハム氏しは以前いぜん、メディアの取材しゅざいに対たいし、ユダヤ教きょうへの改宗かいしゅうを理由りゆうにパレスチナ自治政府じちせいふ（PA）に逮捕たいほされたことがあると語かたっていた。

　パレスチナ自治区じちくの保健当局ほけんとうきょくによれば、昨年さくねん10月がつ7日なのかにイスラエルとイスラム組織そしきハマス（Hamas）の軍事衝突ぐんじしょうとつが始はじまって以降いこう、西岸せいがんではイスラエルの軍ぐんや入植者にゅうしょくしゃによってパレスチナ人じん444人以上じんいじょうが殺害さつがいされている。20～21日にちの2日間ふつかかんだけでも、アブラハム氏しの他ほかに8人じんが殺害さつがいされた。